TOPIX(東証株価指数)を用いた投資について

TOPIX

 

以前、日経平均株価の入れ替えについて検証してみました。

日経平均株価に入れ替え投資があるなら、他の株価指標でも入れ替え投資ができそうなので、日本の株価指標であるTOPIXを用いての入れ替え投資について検証してみたいと思います。

TOPIX(東証株価指数)とは

検証の前にTOPIX(トピックス)について簡単に説明します。

日経平均株価と同じく株価指数のひとつで、日経平均株価と同様に市場全体の動きを見るために用いられ、ほぼ同じような動きをしています。

日経平均株価との違いは、その計算方法と影響を受けやすい銘柄にあります。

TOPIXは東京証券取引所が算出しており、東京証券取引所第一部に上場している銘柄すべての合計時価総額を、基準時点(1968年1月4日)の時価総額で割ることによって求められます。

TOPIX=(東証市場第一部の時価総額÷基準時価総額)×100(時価総額は、株価×発行済み株式数で求めます)。

このため、発行済み株式数が多く時価総額の大きい大型株に影響されやすくなっており、逆に言うと、1株あたりの値段が高くても、株式数の少ない銘柄には影響されにくい、ということになります。

 

TOPIXを利用した投資について

 

東証1部に上場した企業は自動的に、TOPIXに採用されるので、これを利用して利益を出すのが今回検証するTOPIX新規採用投資です。

TOPIX買いには予め期日(TOPIX買い日)が定められており、その日の引け値(終値)でTOPIXへ組み入れられます。

そのため、TOPIX買い日を狙った投資が存在します。

TOPIXへ新規採用されるということは、一部昇格もしくは一部上場ということになり、一般的にTOPIX銘柄になることで買い需要の発生、先回り買い、一部上場ステータスなどが好感要素となりほとんどの場合買い材料となります。

すなわちTOPIX買い日には新規採用銘柄の株価の上昇が見込まれます。

 

TOPIXに組み込まれる時期は、東証一部への上場日の翌月最終営業日になります。(東証1部への昇格や直接東証1部へ上場する場合いずれの場合であっても)

例えば、2017年10月19日に上場した場合、翌月最終営業日の11月30日にTOPIXに組み入れられます。

インデックスファンドはTOPIXへの連動を目指しているので、TOPIXと同じ構成で株を保有します。

インデックスファンドは、TOPIX新規組み入れ日の前日、つまり東証一部への上場日の翌月最終営業日の前日の終値で組み込みに動けば良いのです。

インデックスファンドが一斉に買いにくれば、新規採用銘柄は価格が上昇するでしょう。

しかし、この行動は事前に予測できるため、多くの投資家や証券会社が先回りに動こうとします。

安く買い、インデックスファンドが買う時に売って儲けようと動きます。

その行動により、インデックスファンドが買おうとする前に株価が上がってしまっていることが多くあります。

インデックスファンドが買いにくる日は、新規銘柄の株価が下落してしまうこともあります。

しかし、インデックスファンドは必ず新規採用銘柄を買うので、長期間で見ればTOPIXに採用されるということは株価の押し上げ要因となると考えられます。

 

 

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