SBI証券HPを見ていると、SBI債が本日12時より募集開始のようですね。
条件見てみるとそんなに悪くないかなーと思ったので、社債のことをよく知らない方向けにわかりやすく解説していきます。
社債のリスクとリターンについて
まずはSBI債の概要を見てみましょう。
上記画像の通りの売り出し概要ですが、見てもよくわからん!!という人のためにかみ砕いて説明していきます。
まず、社債の名称についてですが、概要の上から2番目の発行体に注目です。
国が発行するものは国債、ソフトバンクが発行するのはソフトバンク社債、今回はSBIホールディングスが発行するのでSBI債という名称です。
社債と定期預金を比較してみる。リターンについて
社債は良く定期預金などと比較されますが、定期預金は銀行や郵便局に○○年預けてて金利が○○%ですよというもので、仮に預けている銀行がつぶれたとしても預金者保護の観点から1金融機関につき1000万までは保護されます。
ですので、退職金等でまとまった資金が入ったけど当面使う予定がないとか、普通預金に入れておくと使ってしまうからなど様々な理由で定期預金を利用する人は多いのではないでしょうか。
そんな定期預金と社債は同じような仕組みだと言えばわかりやすいでしょうか。(似ているだけで同じではない)
定期預金が金融機関にお金を預けるのに対して、社債は発行体(今回はSBIホールディングス)にお金を預けます。
預けている間、定期預金は0.01%前後の金利が受け取れます。
画像はゆうちょ銀行の定期の金利です。100万円預けているとしたら、年間0.01%なので100円の利息が付き、税金が20.315%かかるので手取りでは79.68円になります。
一度ATMで時間外に現金を下ろしたらパーになってしまいます。
一方今回のSBI債だと、100万円で年間0.43%、税引き後の手取りで0.342%のため3420円受け取ることができます。
その差は42.9倍です!!
この金利差が社債の最大の魅力と言えます。
同じ金額を同じ期間預けておくなら、もらえる金額は少しでも多い方がいいですよね。
続いてはそんな社債のリスクについて説明していきます。
社債と定期預金を比較してみる。リスクについて
定期預金のリスクは何かと言えば、満期までの間に資金が必要になった時に解約手続きをしないと現金が使えないという点だと思います。
金融機関によっては途中解約の場合に手数料等のコストが発生するところもあるかと思います。
では社債はどうでしょうか。
社債も定期預金と同じように満期までの間に資金が必要になった時、途中売却の手続きをしないといけません。
途中売却の際に注意しないといけないのは債券単価です。
債券単価はスタート時100で満期時に100で償還されますが、途中売却の場合は債券単価が変動しているため、あらかじめ債券単価がいくらかを調べて売却するようにしましょう。
社債等の債券は、証券会社との相対取引になるため、債券単価がいくらになっているかは債券を購入した証券会社に問い合わせましょう。
画像のソフトバンク劣後債のように債券単価が100を上回るケースもあります。
債券単価が104.68であれば、100万円の債券が104万6800円に値上がりしていることになります。
逆に債券単価が99とか98になっていれば、100万円の債券が99万、98万になっているということです。
ちなみに債券単価の変動要因はざっくり金利と残存年数と発行体の信用力です。
今回のSBI債の金利が0.43で、定期預金の金利が0.01なため債券に魅力を感じると思います。
しかし、債券の金利は満期まで固定で0.43は変わりません。
この満期までの間、仮に1年後に定期の金利が1%になっていればわざわざ債券を購入しようと思う人はいなくなってしまいます。
そうすると、債券単価が下がってしまいます。
また、満期までの期間が短い債券ほど基本的に債券単価は上がります。保有期間中に債券単価が101とか102とかになっていれば売却してもいいでしょう。(満期まで持っていると途中の単価が上がろうが下がろうが100で償還になります。)
発行体の信用力とは、何か経営に不安が起きるレベルの不祥事が発覚したとかで債券単価は下がります。
直近だとレオパレスとかがわかりやすいと思います。スルガ銀行とか。
社債は満期時に会社が潰れてさえいなければ、満額で償還されます。よっぽど破たんが近ければ支払いが遅れたりとかはあるかもしれませんが・・・。
まとめ
今回のSBI社債は非常に低リスク商品と言えるでしょう。
SBIがつぶれるかどうかが最大のリスクだと思いますが、あと2年でつぶれるのは考えにくいかと。。。(絶対とは言い切れない)
株で運用している人は債券に魅力を感じないでしょうが、なるべくリスクを抑えて運用したいという人は定期代わりにしておいていいんじゃないでしょうか。
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